2009秋の叙勲を見て

例年通り秋の叙勲が、11/3日付けで政府から発表された。
叙勲受章者4024人(うち女性318人)である。
  最上位である大綬章が12人で今春よりも3人多いのが
  目立つが、8月の衆院選を機に引退した議員が
         対象になったためだという。

受賞は業績評価と言うよりも、経歴で自動的に決まるもの
  と思っていたが、新聞を見ると、公務員生活の長かったI 君が、
  今年も名前が載っていないばかりか、
     昨年に続いて今年も 、I 君の後輩が受賞している。
些か失礼とは思ったが、電話で雑談する口実に聞いてみた。

数年前にI 君の古巣の役所の事務官から彼に電話があり、
   年次から云えばI君を含む何人かの順番になるのだが・・・・・、
   と口ごもりながらの話だった、という。
   明かに、I 君の意思として、叙勲の推薦を
   辞退してくれないか、という謎だと受け取れたので、
   「私はいいよ」、と言うと、事務官はホッとした気配だったという。
   同様なことが、あちこちで行われているのだろうと、I 君は
   大笑いしたが、現役時代の彼の業績を知る私は
   一緒に笑う気になれなかった。

昨春も、古い受章者、辞退者、のことを書いたので、
 今回も、忘れ難い、一人の受賞者、の例を、
    書いておくことにする。
  (昨春: →  ▲[C-173][2008/11/3]: 2008秋の叙勲を見て

★ ★  ★ ★  ★ ★ ★ ★
 
以下は、①1996/5/9の新聞と、②週刊文春、2004/4/15に
   掲載の立花隆氏の文章を、 控えておいたメモである。
   立花氏は「裁判官が日本を滅ぼす」(門田隆将、新潮社)
   の読後感を綴り、 裁判官の頭の中味のお粗末さに
   唖然とし、且つ立腹している。   その一例が、

猟奇殺人事件の殺人鬼・小野悦男、を野に放った裁判官
   である。

小野はかつて松戸OL殺人事件で、無期懲役に処せられて
   服役中であったが、控訴審で原判決破棄・逆転無罪となり、
   “冤罪ヒーロー”、として、1996/5に社会復帰した。
   その無罪判決は、小野の弁護人・野崎弁護士でさえ、
   「完全な誤判」、「事実認定の能力なし」、と酷評する内容だった。

小野は社会復帰して5年後に、今度は同居していた女性を殺し、
   首を鋸で切断し、陰部をえぐり取って冷凍庫に保存していた。
   小野が、控訴審で逆転無罪にならなければ、
   この女性は殺されずに済んだのだった。

控訴審で無罪判決を出した裁判長(竪山真一)は

   勲二等瑞宝章、を受けて

高級マンションに住んでいる。
 竪山元東京高裁判事は
   不可解な無罪判決を乱発する”無罪病裁判官”で有名だった。 
   猟奇殺人事件の後で、記者には、「何も申し上げられません」、
   というだけだ、という。


勲二等を授ける方も、 それを辞退せずに受け取る方も、
世間一般の常識では、理解できない神経、の持ち主ではある。


★ ★  ★ ★  ★ ★ ★ ★ 

毎度私が主張するように、この様な慣習を作ってきたのには、
   マスコミの責任、が大きい。

マスコミは戦争中の広島・長崎にからめて、米国の原爆
   の批判を、今でもする。 しかし、
   1995/10/22に、村山富市が日本の首相として
   中国の江沢民国家主席に対し、
   「今後、中国が核実験を行っても、 日本は
        円借款削減などの対抗措置はとらない」、
   と言明
、 したことは、全く忘れたフリをしている。

その村山氏について、 佐久間氏が嘗て
   ▲ [2006/05/5]:「人間の評価」に就いて(4)春の叙勲 

   に、最上位の桐花大綬章の受賞者が村山富市氏、
   であることを批判し、
   阪神大地震で6400人を超す多数の人命を失わせることに
   なったのに、大きな責任のある人物が何故、と書いた。

村山に比べれば、この高裁判事は一人の命しか失わせなかった
      ので、勲二等である、とはマスコミは書かない。

只今マスコミがご執心の、政治資金の問題も、
何をしたか、でなく、誰がしたか、で報道の仕方を変える
マスコミの責任が大きい。

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