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zoom RSS 比較優位の経済学

<<   作成日時 : 2012/02/16 02:43   >>

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比較優位」なんて普通の言葉だから、これが経済学では
      特別な意味を持っているとは知らなかった。 
   昨年11/16の新聞で知ったことを、メモっておく。 
   経済学者リカードが自由貿易の正しさを説くのに
   初めて使った原理、 を表わす言葉だという。 
   そして日本の経済学者や政治家がその概念に立つ主張
   をした経験では、多くの場合に人々を納得させられ
   なかったし、後になって考えると、それが正しかったか
   どうか分からない、という話である。

経済学を知って(1):[C-269]
   に説明した、「乗数効果」の様な専門用語だとか、
   「資本家にはプロテスタントの比率が高い」、という
   ウェーバーの指摘など、とは違って、「比較優位」なんて
   普通の言葉が経済学では特別な意味を持っているとは
   知らなかったので、今までにメデイアの記事で内容を
   汲みとり損なっていたことが、あるかもしれない。

         ★ ★ ★ ★ ★

先ず言葉の説明をする。 
   例え話として、ある女性弁護士が、その町で1番の
   タイピストでもある場合を考える。 彼女が利益を最大に
     するのには、自分で書類をタイプするのでなく、
   タイピストを雇い、自分は弁護士業務に専念するのが良い。 
タイピストに10万円の給料を払っても、その時間を弁護に
   当てて15万円の報酬を得れば、二人とも得をする。 
   この場合、タイピストは、二人の関係では、
      「タイピングで比較優位を有する」、  というのだ
:タイプの能力では劣るのに優位、というところがミソである。

         ★ ★ ★ ★ ★

1950年代に、一万田尚登日銀総裁(「法王」)や西尾末広
   衆院議員(後に民社党委員長)らは、日本は
   乗用車生産を中止し輸入した方が良いと主張したのは、
   「比較優位」からすると正しいことを言っていた 
   のだろうが、 歴史的に見ると間違っていた。 
この新聞解説を読んで私が思い出したのは、土地バブル
   の時に竹村健一といういい加減な評論家が、
   自動車メーカーの社長も、「うちの仕事は自動車だ」
   なんて言って、北海道で土地を購入しないで、儲からない
   車なんか作っているのは馬鹿だ、・ ・ と言っていたことだ。

 TPP(環太平洋パートナーシップ協定)について、経済学者
   の殆どが賛成なのは、比較優位の観点からは自由貿易
   を推進することが、どの国にとっても利益になることは
   経済学上明白で、賛成が当然、なためだという。

 しかし、JPモルガン証券の北野氏によれば、「一万田も
   西尾も比較優位からすると、正しいことを言っていたが、
   当時、日米自由貿易協定で合意していれば
   今の日本に、トヨタもホンダもなかっただろう」、という。 、

         ★ ★ ★ ★ ★

この様なことがあるから、ピアニスト君が彼の記事: 
      ▲ 革命への予感:[A-146]
の中で、『形式的に「論理的」であることが決して真実を保証
          するのでないのは大人の智慧である。』
と言っているのに共感する。 私は、分かり易い論理よりも、
   ビスマルクのように、歴史に学ぶ態度が賢明、だと、
   いつも思っている。

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