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zoom RSS 感度の有無(4)民主主義

<<   作成日時 : 2006/08/12 22:01   >>

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★山の温泉場に遊びに来る猿の集団の中に、食物に付いた泥を温泉の水で洗い流して食べる猿が居るのを、テレビで見たことが有る。
その猿が発案した方法を真似て、同じ事をする者が増え、集団の中でその方法が広がる様子をテレビで映していて、利口なものだと思った。
そして、集団の中でその方法が広がっても、同様の事をしない、学習出来ない猿達も居る様子も、テレビで映していた。

他の生活手段、例えば石で果実を割る技術でも、山に生息する猿の集団の中に、仲間が道具を使う姿を見て、それを理解し習得するものと、それの出来ないものとがある、のが観察されたりする。

最も優秀な個体は、何かの弾みに、自分で発明する。
次のレベルは、他人の振舞いを真似をして、学習する。
その次は、真似をしようとしても習得できない者。
最低レベルの猿達は仲間の様子を見ることもしない者。各段階がある。

恐らく、猿だけでなく、どの動物種でも似た様な事は有るのだろう、と思った。



★人間、いくら俊足でも100メートルを9秒で走る者は居ないが、運動神経のかなり鈍い者でも16、秒あれば走る。
集団の中で個体の能力には分布があるが、平均値を挟んで、最大値・最小値があり、大体の『相場』がある
犬は犬、猿は猿、人間は人間として、それなりの運動能力の『相場』(概略の見当)を知っているから、それで、ウサギは亀より速い、とかと云える。  人間はいくら速い者でも、チーターには勝てないとの常識が成立する。

知能に就いても同様、夫々の生物種での知能レベルの、大体の『相場』がある。
勿論それは相場であって、 中には、優秀な犬は買い物に行くし、 猿で優秀な能力をもつものに数字を仕込んだ、という話もある。
しかし、猿にアルファベットを教育したという話は有っても、 シェークスピアを読ませることを、考える者は居ない。


 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★


★犬は犬の、猿は猿の、『相場』はあるものの、先述の通り、集団の中での各個体は決して同一ではない。
その上、能力と一口に言っても、速く走る能力と、重いものを動かす能力、遠くを見る視力、臭いを感じる嗅覚、は別であり、 一つの能力に優れていても別の能力では劣る、ということもある。

各種能力の長短の組み合わせが、『個性』というものだ。
特定能力の優劣と、個体の優秀性の評価とは直結しない。
 『個性』の差による、個体の優劣(優秀性の評価)も絶対的でなく、環境に依って変化する。

その事は、ロスに住み付いたMさん、{「出逢い」に想う(1)[A-18] }、の例に見るとおりである。
環境が変わると、『望ましい個性』も変わることは、人間社会の政治家集団にも、テレビの出現という環境変化に際し、見られた。

★運動能力や身長・体重の個体差は、目で見ても分り易いが、 性格など頭脳の働きの様なモノ、の差異は分り難い。
動物が集団を作る時に、リーダーの座を争って衝突が生じ、時には怪我で済まず、命を落したりもする。
しかしまた、動物集団のリーダーは、必ずしも腕力で決まるのでなく、何か、ある種の仲間内の人気、とかいった要素で決まることも、知られている。

恐らく、腕力だけでリーダーを決める様な集団は、進化の過程で淘汰されて、絶滅したのだろう。
そして、何か集団の運命を支えていく上で重要な個性、を持つリーダーが選ばれるような仕組みが、働いたのだろう。


★猿から別れた人類が、数百万年の歴史の中で進化し、淘汰の末唯一種生き残ったホモサピエンスが、最近数千年の歴史の末に、現在選んでいる政治体制は民主主義体制である。
 然し、これが果たして本当に良いシステムなのか、私は疑問を感じる。
プラトンの推奨は賢人政治であった。(人類の歴史の長さから見ると、プラトンなど現代人みたいなものである。  彼より以前の社会にも民主体制は有った)
感度の有無(1)・きらり [C-127]}、に書いた、『そのような感度のある人』、だから、プラトンは民主体制を含めた各種政治システムを見た上で、賢人政治以外に望みを持てなかった、のかもしれない。

後から引き合いに出す心算だが、半世紀前にウイーナーが日本に来た時に、未だ生まれたとも言えない、寧ろ卵の段階であったコンピューターの将来性に付き話した。
ウイーナーは、「素晴らしい可能性があるこの機械装置を使用する者は、将来、IQが140以上の頭脳の持ち主に限定しなければ、人類の破滅を招く危険がある」、と言った。

IQという尺度が適切か否かは別にして、ある種の知性・能力を持つ者の責任にせよ、という部分は現在でも納得のいく話である。

民主主義体制になって半世紀の、最近の日本社会の野蛮な諸現象を見るにつけ、数百年に一人の逸材と評される、プラトンやウイーナーの意見を、考えるべきでないかと思わずに居られない。


欧米先進国では、進化の過程で学習して、集団の運命を支えていく上で重要な個性、を持つリーダーを民主主義手続きで選ぶ仕組み、が働いたのかも知れない。
島国で農業国、歴史も異なる日本に、そのまま適用するのは、不適切なのかもしれない。

 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

[後註]:2006/10/7までに書いた、「人間の感度」の関係記事は以下の通りである。
★[C-127][2006/07/27]:感度の有無(1)・きらり
★[C-128][2006/07/27]:感度の有無(2)・悪党
★[C-129][2006/08/6]:感度の有無(3) 原爆関係者
★[C-130][2006/08/12]:感度の有無(4)民主主義
★[C-131][2006/08/15]: 感度の有無(5)交通警官
★[C-132][2006/08/21]: 感度の有無(6) O電鉄・バス
★[C-136][2006/10/07]:感度の有無(7)小泉内閣

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