「らしさ」について 79.8.28 ★ お釈迦様でもご存じない、という言葉があるが、実際はお釈迦様は全てをご存じだ、という意味だ。 コンピュータも万能ではないという言い方の裏には、コンピュータは決して間違えない、という絶大な信頼がある。 しかし、コンピュータも間違う可能性がある。 それも、素子の確率的な誤動作などではなく、ロジックの誤りによって。 ★ 10万ゲートからの複数な論理設計を有するコンピュータの開発に当たっては、数百から数千の設計上の誤りが生じる。 これを設計段階でチェックし、論理シュミレーションを行い、試作機を作り、各段階で誤りの発見に努めて修正する。 こうして誤りの数は段々と少なくなる。 しかし、最初の間こそ誤りの数は急速に減るが、次第に減少の速度は落ちて、なかなかゼロにならない。 ★ コンピュータのように複雑な論理設計を有する技術を、完全にテストする方法が知られてない現在、無期限に修正を重ねている訳にはいかないから、誤りの個数がほとんど無くなった(しかし皆無である保証はない)段階で、ユーザに出荷される。 多数のユーザーがいろいろな方法で機械を使用することにより、誤りを発見する確率も増し、修正の機会も増える。それでも納入後何年もしてから、誤りが見つかったりする。 ★ 人間の頭脳は神様の作ったコンピュータだが、これもいろいろと論理設計の誤りを含んでいる製品が多いように思えてならない。 日常生活(普通の論理操作)をしている間は、あまり妙なことは起こらない。 たとえば、他人を見るとすぐに噛み付くような人間は普通はいない。 ところが、ちょっと高度な操作をすると、どうもこの人の頭の中には誤配線されている部分がある、と思える人がいる。 ★ 頭脳コンピュータの素子は人間が生まれた瞬間に用意されていて、生後の生活体験で配線作業が進行するようだから、個体差が現れて当然である。 似た環境に置かれた頭脳が似た配線をされ、同様な論理誤りを持つようになるのかも知れない。 職業・性別による「らしさ」とは、物の感じ方・判断の仕方から、身のこなしまで含めていうが、このような事なのかも知れない。 − − − − − − − − − − − − 註記:「私の独り言{前置き[1]}:2005/4/21」に述べた理由で、このシリーズの記事を多数並べているが、これらの中で筆者として最もお読み戴きたいのは、次の2編です。 ◎[11]私の独り言{明治生まれ:1979/5/26}[2005/7/6] ◎[9]私の独り言{血税の使い方:1978/4/5}:[2005/07/04] − − − − − − − − − − − − |
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