巨大地震と第3の維新(3)

今回の国難で、原発に関る最初のつまずきは、
  隠居老人の佐久間氏でさえ考え付く対策、そして
  政府内部でも12日早朝に着想のあった方策を
  実施できずに、半日の時間を空費して
  水素爆発を生じたことだった。

其処までは既成事実として論議から外しても、
  その後の対応で、原子炉処理も、避難民の扱いも、
  農村・漁村の不当な困惑も、全て人災である。

政治も行政も動かないのならば、マスコミがそれを
  指弾して動かせばよいのだが、テレビも新聞も
  全く機能しない。 と思って胃の痛くなる思いを
  していたら、佐久間氏に「4/7の週刊誌(文春、
  新潮)が、メデイアとしての機能を果たしている」、
  と教えられて、ホッとした。 → → →
     ▲ 福島原発の事故処理(3):[B-152]
  何十年か後に今回の国難を調べる人のために、
    これまでの経過をちょっとメモっておく。

      ★ ★ ★ ★ ★

ちょうどこの地震のちょっと前に、若林亜紀氏の
  「国会議員に立候補する」という文春新書が発売
  になった。 この体験ルポは「其処まで書くか」と
  読者が呆れるほどの暴露をしている内容の本で、
  行革ジャーナリストの著者ならではの体験談が
  満載されている。
  丁度、この本を読んだ後で今回の国難が発生して
  政治家、官僚の行動を見ていると、あの本に
  書かれていることが全く間違いのないことが実感された。

首相も閣僚も、代議士たちも、国難の対処は何一つ
  行動しないで議事堂で来年度予算をいじっている。
  そんなものは、来月からでも変更せざるを得なくなる
  のは見え見えだのに。
  国の存亡よりも、統一地方選などの自身の議席
  確保の頬うが大切な代議士ども。

      ★ ★ ★ ★ ★

責任ということを言うならば、今回の災害救助には
  自衛隊が大変に役立ったのだが、嘗て、
  自衛隊廃止を主張した旧社会党の関係者、
  例えば、福島瑞穂などという人物は、ここで
  一言謝罪の発言があってしかるべきだと思う。

また、後述するピアニスト君の資料にある、
  ソ連の日本海への放射能廃棄の実績を見たら
  NHKアナウンサーの発言も少しは変わるだろうに、
  と思うが、少しは勉強したらどうだろう。

      ★ ★ ★ ★ ★

事故処理で、政治の無能を暴露した一例は、
  原発から20km以内の避難指示圏と、20~30km
  の屋内退避圏の設定と、その指示方法である。
  避難を求める地域の設定も大変にいい加減
  であったが、それ以上に、避難と避難必要無し
  の間に曖昧な屋内退避を置く理由があったのか?
そして、その説明のまずさと、避難する人達への
  行政上の不手際があった。

政治家、官僚が無能で一般庶民に納得のいく説明
  が出来ないのならば、マスコミが分かり易く
  説明を流せばよいのに、メデイア関係者自身
  も、科学知識の欠如のため全くそれが出来ず、
  何日経っても、津波の絵を流しているだけだった。

もし、行政が自主避難圏内への退避勧告を出す気
  が無いなら道路運送法に基づく輸送命令を出して
  政府の責任を明確にすべきだ。
  それが無いので、事情を理解できなくて自宅に
  留まっている老人への食糧など、輸送は
    善意の運転手の志願」に頼っている状況。
  そのため、道路の復旧とか、 行方不明者の捜索
  に回すべき人手が。無駄遣いされている。

原発事故の前段階の地震・津波騒動で、
  夥しい数の被災者が、家族・財産を失い、自身も
  生命の維持が危うい状況に置かれているのに、
     中央政府は、全く何も動かなかった
  政治家はそのような状況では、永田町で次年度
  予算の審議などは後回しにして、数十万人の
  現地住民の救済のための臨時立法を、優先
  すべきだったろう。
霞が関で行政官庁は計画停電に備えて、緊急電源
  が必要となる病院向けの発電用の重油、軽油等
  の輸送を優先するように、関係者に働きかける
  ことがあって、しかるべきだったろう。

現実には政治家の関心は、被災地の住民の生活
  でなく、近く行われる統一地方選にあった。
  霞が関の官僚は、菅首相の顔を一秒も見たく
  ない気分になり、何一つ動かなくなったことが、
  週刊文春に載っている。

そうした場合こそ、メデイアが厳しくそれを咎めて、
  政治家、官僚を糾弾すべきなのに、新聞にも
  テレビにも、その種の報道は全くなかった

漸く4月7日号の週刊文春、週刊新潮に、この
  3週間の政治家、官僚どもの無能さ、無見識さ
  を咎める記事が沢山掲載された。
  が、週刊誌が此処まで暴露した後の今日現在
  でも、テレビ、特にNHKはそのような報道は
  皆無で、民間人の善意だとか、津波の話だとか
  しか報道しない。

民放は仕方ないが、NHKに税金のような形で聴視料
  を払うのは止めにして、その金額を今回の被災者
  の救援資金として活用すべきである。

被災地の厳しい状況では治安を維持するのも大切
  であり、それを保証するのが司法関係者の筈である。
  しかし、 数十年前の冤罪を晴らす判決を出す
  のに平気で数カ月の時間を掛ける、日本の
  司法関係者は、被災地援助の重油を盗んだ男の
  処罰には数世紀の時間を要するであろう。
  人間的な想像力が欠陥していて、被災地の
  住民の苦悩などは理解できないのだから。

      ★ ★ ★ ★ ★

原発が、悪くすると日本列島を、居住不能の状態
  にするかもしれない事態なのに、当初テレビに
  出てきた監督官庁の経産省・原子力安全・保安院
  の官僚は、原子力技術の用語さえ、理解できて
  いない
のに、私も驚いた。

佐久間先輩に押し付けられて、「二人のピアニスト」君
  が原子力技術の用語の解説を、ブログ記事に
  掲載したところ、平素の3倍ほどの来訪者があった
  というが、テレビアナは気付かないと見えて、
  相変わらず奇妙な発言を変えなかった。→ → →
     {▲ 放射線関係の物理量単位:[A-129]:[2011/3/21]}

テレビでは、監督官庁からの出演者はその後、
  顔が変わって、毎日何回も同一人物が出てきて
  原発の話をするようになった。
  経産省原子力安全保安院のトップで、東大法学部
  を卒業して官僚になった男である。 その経歴を
  知らぬ視聴者は原子力監督指導行政の責任者
  だというのに何とも専門知識の希薄さに驚き呆れて
  テレビを見ていると思うが、彼は経産省の中で
  2,3年おきに所属を転々していく、出世コース
  の中で只今現在偶々この部署に居ただけで
  専門知識など無いのが当然なのだ。

  別に彼が特別なのでなく、このポストは歴代
  そういう腰掛けで何十年間も来たのだから、
  或る意味で彼は運が悪くて付いていなかったのだ。
  つまり法学部尊重の体質が、日本を此処まで
  悪くしたので、裁判所も、検事も弁護士も、
  官僚も、法学部卒が、日本の国をどれだけ悪く
  してきたかは、我我の仲間が何度かブログに
  書いてきたが、此処にもまたその実例が一つ
  あっただけである。

現実には、このポストで外部に何かを発表しなければ
  ならない時には、彼が監督する筈の相手の
  電力会社にその文書を作成して貰って恰好を
  付けているのだという。
  指導・監督するなんて土台無理な仕組みに
  なっているのだから、税金の無駄遣いで
  過去数十年間をきた訳である。
  丁度若林亜紀氏の本にある通りに。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • 気狂いにハモノ ○○○にゲンパツ

    Excerpt:  昨日6日は週刊朝日の「佐藤栄佐久・前福島県知事が告発 「国民を欺いた国の責任をただせ」」という記事に、佐藤氏の青森県六ケ所村にある使用済み燃料の再処理工場と行き場のない使用済み燃料とがもつ危険につい.. Weblog: 日日是生日 racked: 2011-04-07 13:02
  • 地震関連ブログ記事のリスト

    Excerpt: 今回の地震・津波・原発、に関連する内容の、   友人たちのブログ記事を、公開日付順に並べた   リストを作った。 後日の参照の便宜のためである。 Weblog: 変人キャズ racked: 2011-04-08 12:10
  • 管と鳩山の評価

    Excerpt: 6/2午後の衆議院本会議で、野党3党の提出した   内閣不信任決議案は、賛成152、反対の大差で   否決された。 その当日朝まで情勢は不明で、   むしろ可決されそうな雰囲気まであったのに、 .. Weblog: 変人キャズ racked: 2011-06-05 05:28
  • 原発文化人50人斬り

    Excerpt: 「原発文化人50人斬り」(佐高信著、毎日新聞社刊)という本を読んだ。 3.11以来急速に変化した世論の中で、 その前日までの自身の原発評価の発言には頬かむりして   原発反対を唱える変節文化人[.. Weblog: 佐久間象川 racked: 2011-09-20 03:23