新春に思う(2)

昨年2010年を振返ると、私には幾つかのことが心に残る。
[1]一年半前に国民は大きな期待を持って、民主党に政治を
   託したが、急速に失望に変わって、国民は
   もう政治には何を期待しなくなったこと。
[2]一般人の常識ではあり得ない“検察の不実さ”
   暴き出されたこと。
[3]テレビドラマで久しぶりの見るに耐える「ゲゲゲの女房」と
   未だ嘗て見たことの無いほどのバカドラマ「竜馬伝」
   が並行して放映されていたこと。 
[4]知人・友人が何人か亡くなり、何人かが痴呆状態
   なったこと。
[5]自分の人生は随分と僥倖に恵まれたことに、
   今になって気付いたこと。
[6]身辺整理をしているのだが、一向にハカが行かなくて、
   もっと早期にすべきだったと悔やむと共に、
   その作業中に昔自身の書いたものを見直すと昔の方が
   キチンと書いていて。同一主題に付いて書いている
   現在のモノよりもしっかりしていると感じる。

 以上の年頭所感を、備忘のために項目として書き残し、
   新年のスタートに当り、脳中に刻んでおく。

       ★ ★ ★ ★  ★

[1]については、
   ▲ 理系内閣誕生の意義:[C-188]  
   ▲ 鳩山内閣の発足:[A-101]:[2009/9/17]
に書いたように、国民の大きな期待を持って発足した
   民主党内閣は、鳩山政治が僅か半年間で
   ▲ 鳩山首相はボケ?:[A-108]
のように変わって、失望したのだった。 そして昨年の年頭に、
   ▲現内閣への失望と長妻氏への期待:[C-196]
を書いた時には、我々は同じ民主党だが半年前に発足
   したばかりの新政権に、未だ期待を持っていた。
   が、その期待は、それから一年経って、完全に潰えた。

鳩山個人の人格ではなく、民主党の政治家全てに、
   以前には考えてもみなかった無責任さがあった
             のが、暴露したから。
   民主党政治の一年半は、沖縄問題にも、国の財政
   政策にも見るように、出来もしないことを約束して
   期待だけ持たせ、挙句の果ては赤字国債を増やし、
   大事な日米関係まで損ねてしまった。

戦後半世紀に亘る日本の政治への失望感の故に委託した
   民主党もこの有様では、国民はもう日本の政治に
   何を期待しなくなった。

民主党幹部は、国民がマニフェストを評価したと
          勘違いしている。
   財源もないのに、小手先人気取りのばら撒き政策。
   税収を上回る国債発行。 これらは過去の
   自・公政治と変わりないではないか。 

それ以上に、国家観も、理念もないのが、政治家
   としての致命的欠陥だ。 高校無償化、大学生の
   育英資金、などと言えば耳触りが良いと思っている
   のだろうが、ローマ字も読めず、分数の計算も
   出来ない、肩書だけ大学生を作るよりは、
   昔のように10歳代から生活を真剣に考える躾を
   する方がよほど、国の為になる。
託児所の不足や、保育士の不足で悲鳴を上げている
   現実を放置して、児童手当をばら撒くのは
   選挙の票に直結すると勘違いしているからだ。

その無駄遣いの付けはみな我々の子や孫に廻る。
   民主党政治家は「日暮硯」に描かれている
   松代藩の田原半右衛門そっくりである。

       ★ ★ ★ ★  ★

[2] 一般人の常識ではありえないような検察の不実さ
   が暴きだされてきたことも、昨年の大事件だった。
   敢えて口には出さなくても、それまでも世間一般の
   人々は、一般官庁の官僚は裏で怪しげな役得に
   有り付き、政治家の多くは役所への口利きなどで
   表に出せない甘い汁をを吸っている、と感じていた。

正義の番人の筈の法務省も汚いことをしているのは、
   我々も何度か書いてきたし、四権分立で社会の
   平衡を維持する責任を持つ筈の「報道」が
   日本では全く機能しないことも、何度か指摘してきた:
     (▲ 公務員職務不履行罪の提案 :[B-73])
しかし、それでもなお、検察だけは正義の実現者として
   信頼していた。 お人よしだった我々は『検察』だけは
   誠実に行動していると思い込んでいた。
その様な信仰を持つ根拠は何もないのだが、昨年のことが
   判明するまでは、検察が嘘の証拠をでっちあげたり、
   都合の悪い証拠は隠滅したりする、などとは、
   全く考えなかった。
今にして思えば、昔、岩窟王事件というものがあって
   我々の年代の老人は記憶している筈なのだが、
   自身の問題でないので、忘れていたのだ。
     (▲「昭和の岩窟王事件」 :[C-191])

       ★ ★ ★ ★  ★

同様に、冒頭の、[3]、[4]、[5]、の各項目に付いて
   考え出すと、発狂しそうな気分になる。
   「新春に思う(1)日暮硯」に書いた、恩田木工
   のような人物が降って湧くことを祈る以外に
   方法は無いのか、と思いながら日暮硯を見ていたら、
   真田幸弘が、40年の治政を終えて致仕し、
     俳諧三昧の隠棲生活に入るときに、

      見ず聞かず言わざる年の暮ゆたか

   と詠じたことが書いてある。

この年齢まで生きた私も、三猿の真似を出来ればよい
   のだが、とても無理である。

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  • 年末雑感

    Excerpt: あと一日で2010年も暮れる。 思えば昨年は、大方の期待を担って新政権が誕生した Weblog: cogito,ergo sum racked: 2011-01-04 14:16