朝ドラ「ゲゲゲの女房」

朝ドラ「ゲゲゲの女房」が終わる。
   NHKの朝ドラで、久しぶりに見応えのある番組だった。

「ゲゲゲの鬼太郎」の作者である「水木しげる」と「その家族」の
   生活録である。 個性的な「しげる」と、妻の、奮戦が
   運命を切り開いてゆく姿を見て、共感している隣人たちとも、
   よくこれを話題にした。  友人たちも皆、
   この朝ドラを、褒めちぎり、 悪く言う者はいなかった。

   特に佐久間氏は、舞台である調布に居住していたことがある
     だけでなく、殆ど同年の娘がいたために、 例えば、
     土地には産科医が一軒だけしか無かったので ・ ・ ・、
     などと、思い出が二重写しになって、懐かしかったらしい。

   後半、特に父親の最後の部分は、
      私は偶然の経緯もあって、特別な思いで観た。

            ★ ★ ★ ★  ★ ★ ★ ★

「久しぶりに見応えのあるNHKの朝ドラ」、と書いたが、
   本当に、久々である。 昔を思い出すと、
   「きらり」、を見た時にも、仲間たちは喜んで、大騒ぎをした。
   その時の、ブログ記事としての痕跡は、
▲ピアニスト君は2006/7/1に、{朝ドラ「きらり」を見て: [A-25]} 、を
▲佐久間氏は、{ 「きらり」を見終わって :[B-50]}、を書いたし、
▲私も、2006/07/27に、{感度の有無(1)・きらり :[C-127]}、を
     書いた。

でも、その「きらり」も、その時点では「久しぶりの」、
      見応えのあるNHKの朝ドラ、であった、 ことが、
      上記のブログ記事に読みとれる。
   概して、出来の良い作品は出難いものだが、最近になって特に、
   朝ドラに限らず、放送界全体のレベルダウンの中で、
   有料放送であるNHKの酷さ、 が目立っていた。

            ★ ★ ★ ★  ★ ★ ★ ★

それは、私の偏見でなく、昨年のピアニスト氏の記事に紹介されて
   いたとおり、NHK自身も承知している、世間一般の評価である:

▲  NHK「朝ドラ」検討: [A-103] 、の概要紹介  
   [中略]。 NHKは最近、朝ドラの視聴率が低迷しているので
   対策として、朝のニュースを13分短縮して、連続テレビ小説
   (朝ドラ)の開始時間を15分繰り上げる、という内容である。
   NHKの存在意義を考えた時、(民放と違って)、ニュースに
   遣う時間を削ってドラマに回す、 という発想、が
   そもそもあり得ない筈である。
   [中略]  しかし、ドラマ視聴率の低下の原因は、  ドラマが
     「面白くない」、なんてレベルを越して、
          くだらなくて
、  見ていられないからである。

今回の、久しぶりに見応えのある番組、「ゲゲゲの女房」、が
   放映されたのが、昨年のこの議論の中で、NHKが反省して
   の結果ならば、 まことに結構なことだった。
 
            ★ ★ ★ ★  ★ ★ ★ ★

だが、どうも、そうとは思えない事情も見える。 それは、
   大河ドラマの低劣さに、反省が見られない、ことである。 
例えば、佐久間氏のブログ記事、を引用してみる:

  ▲ 腹立たしい「NHK・竜馬伝」:[B-120]] 、の概要紹介  
   [中略]  「蒼穹の昴」(浅田次郎原作)、を見、
          「NHK大河ドラマ:竜馬伝」、を見る。
      この二つのドラマの質の差は、まさに天地の大差がある。
      同じNHKで放送する番組、とは思えぬこの落差は
      何処から生じるのだろう。
     {追記}: この記事を公開したころ、新聞で見た川柳に、
      この件で、秀逸な作品があったが、メモを残し損なった。
       6/25の新聞に掲載された、別のものを紹介する:

     怒鳴り合いだけが人気か 竜馬伝  (横浜 北川昇氏作)

            ★ ★ ★ ★  ★ ★ ★ ★

同趣旨の投書や川柳は、その後も継続的に、見掛けたが、
     九月に入ってからの新聞に掲載された川柳を1,2紹介する:

    うるさくて音量下げる竜馬伝
              (9/4、横浜 神奈川々々氏作)
    いつ観ても竜馬は走り、怒鳴ってる
              (9/10、奈良 青丹よし氏作)
    最後まで騒がしそうだ竜馬伝
              (2010/11/5、西東京 矢ケ崎耕一)


    「ゲゲゲの女房」の登場人物は、 竜馬伝とは逆に、
   無言で、微かな動きをするだけで、人物の微妙な情感が
   伝わってくる。 「蒼穹の昴」、も同様だった。
    これが本物のドラマだろう。


雑誌ならば、あれだけ不評な作品は、連載を打ち切るのだが、
   親方日の丸のNHKには、その様な発想は無いらしい。
   太平洋戦争後半に、勝つ見込みの皆無な戦争を何とか
        終わらせようと努力する人が居た、 と同時に、
     何が何でも戦争を継続することを主張する連中が居た。
 同様、NHKと一口に言っても、いろんな考えの人がいるから,
     「ゲゲゲの女房」のような秀作を作って
           評価を挽回しようとする人、も居れば、
     竜馬を、 お構いなしに継続する人、も居るのだろう。

            ★ ★ ★ ★  ★ ★ ★ ★

ドラマとしても、史実的にも目茶苦茶な「竜馬伝」、から察すると、
   恐らく、このドラマの、 シナリオライターや、演出家は、
   坂本竜馬の伝記や小説などを、一度も読んだことがない
      或いは、名前すら知らなかった、連中だろう。
   竜馬以外の登場人物も、我々が従来持っていた人物像
   と全然別な描き方をする。
   そんなに勝手なドラマを作りたければ、名前だって歴史上
   の人物でなく、適当な名前を付ければよい。

出逢いの問題 (8)終章(続):O君の評価 [B-16]
   から引用して、  司馬遼太郎の製作姿勢を紹介する:
●「坂の上の雲」を読んでいると、司馬遼太郎が、事実関係に
   誤りの無い事に如何に留意し、調査して、これを書いたかが
   良く感じ取れるのだが、更に、 「あとがき」には、
   その苦心が明確に記述されている。

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