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zoom RSS 感度の有無(7):小泉内閣

<<   作成日時 : 2006/10/08 07:22   >>

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★多くのブログ記事は、極く最近の諸問題をテーマに扱い、政治、経済、芸能、何でも、2週間もすると話題が移る。
安倍内閣が発足し、施政方針の国会審議も始まった今、前内閣の実績の評価などは、関心を持たれなくなる。   私は、こうした健忘症が、日本の社会を悪くしている主要な原因だ、と捉えている

我々の仲間の記事は、 30年前の文章をそのまま持ってきて再掲載したりして、全くナウくない。
それは、我々が老人であるが故ではない。
我々は理系人間で、執念深いのである。 (湯川博士は、科学者の条件は、執念深いことである、と述べている: 性悪説論者の弁(2)[B-25] )

所謂「人権屋」には、かなりいい加減な人間が多い事は、よく言われる。
自分の身内が被害者になった瞬間に、主張が逆転する「死刑廃止論者」が居る事は、毎度指摘される。
仕事をせずに、給料を平気で受取る大臣が居ても、彼が「人権屋」であれば、珍しい事でもない。   しかし、理系人間は、それを不条理だと考えるのである。


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★私の意見では、
小泉内閣の最大の罪悪は
       【論理不感症】社会を作ったこと

個々の政策の内容よりも、政治から論理を排除し、「劇場型」動機で物事が決まる、【論理不感症】社会を作ったこと

にあると思う。   あえて旧い話題を、此処に取上げる。


小泉内閣の杉浦正健法相は、任期中に、死刑を執行しなかったようだ。
法務省事務当局は9月、執行対象となる死刑囚の記録を、杉浦法相に渡したが、法相は死刑執行命令書に署名しなかった、と思われている。

以前から、法相が命令書への署名をサボって、放置するのは、前例が多いが、
彼のように法務大臣就任記者会見で、「死刑執行のサインをしない」、と、死刑執行の署名拒否を明言した法務大臣は、過去に例がない。  極めて異例だった。


「死刑反対」は、個人の意見としては、自由である。

但し、法務大臣は、裁判所で死刑が確定した場合は、命令書への署名をすること、が ・ ・ 法で定められている。
それをしないのならば、法務大臣の職責を、引き受けるべきでない



本来は、就任時の発言に対し、罷免しなかった、小泉首相が無責任だ。
死刑廃止が正しいか否か、の問題とは別である。
このポストへの任用が、正しいか否か、の問題である。

【論理不感症】内閣でなければ、有り得ない任用であった



札幌市で2児を殺害の上、遺体をクローゼットを隠した、稲見淳容疑者の死刑が、【2006/09/30】に執行されたと聞く。
この死刑執行の命令書は、【2006/09/26】の内閣総辞職によって辞職した、杉浦正健前法相が署名したものだったか、どうだろうか。

繰返すが、死刑の執行は法相が命令する、と刑事訴訟法で定められている以上、
個人的な意見としては死刑反対でも、法に従うのが当然。

「右側通行」が、その人の信念であっても、それを主張するのは自由だが、
日本国内の道路では、その様な運転をすべきでない、のと同じである。

裁判所で決定した死刑判決を、法律どおりに手続きしないのであれば、法相の職責を果たさないのだから、首相が罷免すべきだ。


そうしてみると、この人物達、(杉浦・前法務大臣、及び、小泉前首相)、が
それ以前に就いていた役職でも、可也無責任であったことが、窺える

思想信条に誠実である為には、職責を引き受けられない場合も、有るであろう。
@ 職責を引き受けておきながら、仕事をしないことに依って、信条を通すのは、
A 主義主張を曲げて社会的地位を獲得するよりも、
更に不誠実だと思う。  それは、詐欺である。


稲見淳容疑者の死刑が【2006/09/30】に執行され、死刑執行官は、稲見淳容疑者を磔にし、稲見淳は1時間後に息絶えた。
等しく職責とは言え、死刑執行の職務の方が、命令書への署名よりも、裁判官の判決言い渡しよりも、更に厳しいものだと思う。
然し、若しも死刑執行官が、自分の主義だと称して職務を拒否したならば、恐らく免職になり、給料は取上げられる。

杉浦正健・前法務大臣という人物は、最後には法で定められた職分の仕事をしたのだろうか、又は、しなかったのだけれども、在任中の給与を受取っていたのだろうか。
日本のマスコミは、その様なことは教えてくれない。

若し給与を貰っていたのなら、それを返済して貰いたい。
官僚のカラ出張や、NHK放送局長の万引きよりも、遥かに金額も大きいし、重大な問題だ、と思うから。



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★『一寸前までの日本では、引責自決は当たり前の事だった。

責任を取って切腹、という事が無くなったのは、1945年以後である

責任を厳しく問うシステムがなくなると、「責任に対する感度が消える」(中略)。
現在の多くの社会悪は、発言の責任を問うシステムが有れば生じなかった』、
と佐久間氏は言っている(性悪説論者の弁(3)[B-26] )。


この様に、因果関係を論理的に捉えるのが、理系人間の特色であって、日本の風土になじまない。

一例が、ハンコの使用である。
極めて重大な書類に効力を持たせる為に、本人のサインでは駄目で、街角で打っている三文判が必要とする不合理。
署名の方が合理的である、とする議論が数十年前に行なわれ、間も無く、日本もその様な社会になるのかと思っていたら、制度が変わる前に、議論が無くなってしまった。


★我々仲間は、「代議士、官僚、医師、弁護士、等の偉い先生方」と違って、不器用で、情緒的な「不良」である。
我々仲間の 80年の人生経験によると、杉浦正健・前法務大臣のように、
「あの人は良い人だ」と謂われ、職務はしなくても俸給は受取るような、偉い「人権屋」、よりも、ダンスホールにたむろする、「不良」連中の方が信頼できた事を、
ピアニスト君が{昔のダンスホール(2)[A-32]}に書いている。

我々仲間は理系人間の集団であって、人類の資質は 、500万年前とは変質し・進歩したが、 50万年くらい前の祖先とは、余り変化がないと思っている。
良い社会を作るための提言も、30年前の社会でも、1000年前の世界でも、現在でも、同じ話で済むと思っている。 この辺が、「偉い先生方」と違うようである。


★私の様な技術者は、現在の社会を制御しているのが、文系人間である事、特に日本では法科系の人間が支配していることに、毎度、苛立ちを覚える。
いずれ長い時間の後、将来には人類は進歩して、現状を脱却するようになるだろう。

丁度、 1000年ほど前には、真面目な顔で、「もったいぶった議論」をしていたのが、漸く現在では、「神学論争」、といって、
馬鹿馬鹿しい昔話として、この様な時代もあった、と笑い話になったように、
いずれは工学的手法で社会が動く日、が来ると思っている。
 



しかし、また一方で、それまで人類は生き延びられるだろうかと、不安である。
科学技術の進歩は、人類の頭脳には不似合いな手足、を作ってしまったから。
人類滅亡論[3]自然科学の進歩による滅亡[C-4]}
特に、日本という国は、「論理不感症」の総理大臣を選出する社会状況を、造ってしまったのだから、不安である。

 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

[註]:これまでに書いた、「人間の感度」の関係記事は、以下の通りである。
★[C-127]:感度の有無(1)・きらり
★[C-128]:感度の有無(2)・悪党
★[C-129]:感度の有無(3) 原爆関係者
★[C-130]:感度の有無(4)民主主義
★[C-131]:感度の有無(5)交通警官
★[C-132]:感度の有無(6) O電鉄・バス
★[C-136]: 感度の有無(7)小泉内閣

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タイトル (本文) ブログ名/日時
性悪説論者の弁(4)
「感度の有無(7):小泉内閣[C-136]」に、又しても、人権屋の所業が取上げられていた。 法務大臣だった人権屋が死刑執行命令書に署名をしなかったのは、職務放棄だから、給料を返せ、と言うのが、キャズ君の主張である。 ...続きを見る
佐久間象川
2006/10/19 05:16
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死刑制度の議論が行なわれる度ごとに、気持がイラつくのを感じて、どうしようもない。 先日の毎日新聞(2007/11/11)、“闘論“欄に、 「死刑制度を問う」のテーマで、二人の法相経験者(鳩山邦夫、佐藤恵)の相反する主張が対比して掲載されていた。 ...続きを見る
変人キャズ
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「かんぽの宿」新たな火種 オリックス譲渡「出来レース」「経営の判断」 日本郵政がオリックスグループに「かんぽの宿」70施設の一括譲渡を決めたことに、鳩山邦夫総務相が強い疑義を表明し、「郵政民営化」が政治問題として再びクローズアップされ始めた。オリックスグループの最高経営責任者(CEO)、宮内義彦氏は小泉内閣で総合規制改革会議議長などを務め、郵政民営化の旗振り役だっただけに「お手盛り」批判は否めなず、民主党や国民新党は徹底追及の構えを見せている。鳩山氏が野党の追及を見越して先手... ...続きを見る
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変人キャズ
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佐久間象川
2010/07/17 12:50
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2010/07/20 03:55
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長い時間を掛ける日本の裁判手続きを経て死刑の最終判決    が出ても、死刑が確定する訳ではない。 最終判決が    出ると、一定の期間の間に刑の執行をしなければならない ... ...続きを見る
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最初に前回記事の末尾に述べた、各自の信条に依って適用される法律を変える(自分で選ぶ)社会の提案: ▲ 性悪説論者の弁(4):[B-51] について、である。 この記事は、大臣就任記者会見で(得々と?)死刑執行命令書へ署名しないこと(法律違反)を宣言する人権屋の大臣を見て、その無責任さと、常識の個人差、とに驚いたキャズ君の怒り ▲感度の有無(7):小泉内閣:[C-136] を読んで、私が得た着想である。 法律を守らないことが立派なことだと考えている法務大臣の説得は、出来ない。 そこで... ...続きを見る
佐久間象川
2012/04/04 07:40

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
うーん、確かにそうですね。
若林亜紀
2006/10/09 00:11
法科出身者の悪口を書く時には、毎度、東京高裁判事だったT先輩のご遺族と、若林様の顔が目の前に浮かび、ブレーキになって、見付からぬように願いながらペンを執っています。
真っ先に見付かってしまって、キマリが悪いです。
変人キャズ
2006/10/09 18:26
「日本では法科系の人間が支配」本当に何故でしょう。企業も法系のトップが多いですし、たまに理系出身だと騒ぎます。でも、ノーベル賞は断然理科系ですよね!理系出身の長谷川慶太郎の論説は類を見ない先見の鋭さです。思うに、日本を支配する政治家が世襲制であり、それを生み出す土壌が根強いのだと思います。日本人には。
ラベンダー
2006/10/09 18:36
法科よりも工学系の人が政治の舵取りをするのが望ましいのは、同感です。然し、ポーランドのパデレフスキーの様に、世界超一流のピアニストが首相になるような国の方が、もっと望ましいです。
でも、キャズ君の様なダンスばかり踊っている人物は、音楽好きでも駄目です。
二人のピアニスト
2006/10/10 07:28

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