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zoom RSS 裁判員裁判と最高裁の判決

<<   作成日時 : 2014/07/25 18:36  

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- - - 裁判員裁判と最高裁の判決 - - -
7/24に最高裁が下級審での判決を破棄した。 これを見ると
 以前に (日本の司法制度:[C-180][2009/5/15])
       に述べた事を思い出す

今回の一連の法廷処置の、事実の経過は以下のとおりである。
一歳児虐待死事件で、障害致死罪に問われた両親に
1,2審(裁判員裁判)では懲役15年の判決が下り、
       検察側の求刑(懲役10年) の 1.5倍だった。
法律家の変屈な常識に対し、市民良識の健全さを示すものであった。
ところが、最高裁第1小法廷は24日の上告審判決で、裁判員裁判の1、2審判決を破棄、父の被告に懲役10年、母被告に懲役8年を言い渡した。


 最高裁が裁判員裁判の判決を破棄して量刑を見直したのは初めてだが、
最高裁が過去の量刑傾向を重視する姿勢を明確にした形であり、今後の裁判員裁判に大きな影響を与えそうだ。

このことは、此処数年来、一寸だけ希望を持たせた
   “我が国の後進性(法科万能)からの脱却“ 、
が所詮は無理だ、 ということを示している。


 ★ ★ ★ ★ ★
 今回の最高裁判決は、裁判官5人全員一致の意見。
そこでは、「裁判員裁判の役割として、これまでの傾向を変える量刑が直ちに否定されるものではない」、 としつつも、
「そうした量刑判断をする場合は、従来の量刑傾向を前提とすべきでない事情が示されるべきだ」、 としている。
その上で、1審・大阪地裁判決(2012年3月)を、「求刑を大幅に超える根拠が示されているとは言い難く不当」、 と批判。
1審を支持した2審・大阪高裁判決(13年4月)も、「合理的な理由がない」、 と破棄した。
 ★ ★ ★ ★ ★
裁判員制度についての私の意見は、以前に
▲  日本の司法制度 :[C-180][2009/5/15])
に述べ、昨年も
▲  裁判員制度(3) 、[C-312][2013/05/12]
に、それを引用して書いた通りである。

 [C-312]に掲載した[C-180]の抜粋を再掲すると

  ★ ★ ★ 飲酒無謀運転、轢き逃げ、などの事故の多発、と
   加害者が捕まっても呆れるばかりの量刑の軽さ、に
   世論が激高する中で、流石に日本の司法当局も
   放置できずに、「危険運転致死傷罪」を作った。 然し、

   法律は作ったものの、それを適用する事は極めて稀で、
   何のために作ったのか、その意義が無いのが実情。
   交通事故に限らず、そうした非常識な裁判の姿に
        世論が怒り、批判が盛り上がる中で、
   司法当局が格好を付けて、市民の意見を取り入れるため、
   と称して、「裁判員制度」なるものを造った。
(中略)。
  ★ ★ ★

となる。
今回の最高裁が裁判員裁判の判決を破棄して量刑を見直した理由を見ると、
裁判官の思い上がりは全然治っていないこと、
        が感じられる。

 ★ ★ ★ ★ ★
地球上で、全ての人種に先進国からの文明の導入は可能だが、文化の導入の成否は受け入れ側の人種で異なる。
日本人は、鎖国終了の19世紀に、ちょんまげ、帯刀の風習は廃止したが、印鑑制度は21世紀にもそのままである。
署名制度の導入により、印鑑を廃止しようとする現代的な社会制度への切り替え、は日本では成立しなかった。
これら全ては、文化の導入の成否が、受け入れ側の人種で決まるためだ。

明治以来の法科万能の遺弊は、21世紀になっても日本では是正される見込みのないことが、今回の出来ごとで証明された。

★ 国会証人喚問を見て思う(1):[C-114] :[2006/1/19]:
★ 国会証人喚問を見て思う(2):[C-115] :[2006/1/20]
★ 国会証人喚問を見て思う(3):[C-116] :[2006/1/23]: 
に予言しておいた通りである。



二度の世界大戦、科学技術文明の世界的定着の行われた、20世紀の人類史を未来の人々が振返るとき、最も理解し難い国が日本であろうと私は思う。

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内 容 ニックネーム/日時
今回の裁判員裁判の結果を見て、漸く社会の良識が反映されたと見て歓迎している一般人が大多数の筈だ。
それを最高裁が過去の量刑傾向を重視する姿勢を明確にした形を示したのは、今後の裁判員裁判に大きな影響を与えるのは間違いないだろう。
法曹界は先例が物を言う世界だが、明治時代の先例がまだ生きていると友人の弁護士から聞いたことがある。化石のような先例を見直すことが切に求められているのが今回の例であると思う。
Alps
2014/08/02 09:51
キャズ様とご同様に、私も超高齢者の部類に入りましたが、
お元気に相変わらずのご主張を繰り広げる老人がいることを珍しく思うとともに、嬉しく思っています。
ヤマちゃん
2014/08/09 07:05

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