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zoom RSS ある元頭取の証言(1)

<<   作成日時 : 2013/05/15 22:27   >>

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東郷重興(69)は、日銀国際局長から日債銀頭取に就任し、
   99年に長銀、日債銀の経営者達が粉飾決算疑惑を
   問われた時に、逮捕された。  逮捕後13年に及ぶ
   裁判の末に、無罪を勝ち取った人物である。
   ( 日債銀の件については、 以前にピアニスト君が、 
    ▲ バブル獄中記とO君(3):[A-152]、 で触れていた。
    長銀、日債銀の両行の被告、 他5人も無罪確定。)

現在日本の最大課題である、アベノミクスがうまく行くかどうか
についての、この東郷氏の説が、2013/5/8の新聞に紹介されている。

     ★ ★ ★ ★ ★

結論を端的に言うと、何よりも金融システムの再構築が重要
  であり、それがないと、アベノミクスで日銀からのカネを
  倍増させても効果は上がらない、 というものである。
  日本社会のバランスの取れた景気回復のためには、
  地域の良質な経営者を抱える有力地銀が、
  金融システムの再構築を担うことが重要だ、
          という意見である。
日銀は、(白川総裁時代から量的には米国に匹敵するような)
  金融緩和をしていたのに、 日本でうまく行かなかったのは、
  日銀がふんだんに供給したカネが、 銀行から
  末端経済活動に繋がらなかった、からである。


嘗て銀行は新規作業を育て、窮地の企業を救済した。
  だが、今は安全第一で、財務諸表などに出てくる数字が
  判断基準になっている。 バブル崩壊以来の金融危機で、
  銀行は、リスクをとって融資する
  本来的な金融仲介機能を、全く果たさなくなった。

     ★ ★ ★ ★ ★

その変容の原因は、東郷氏の意見では、
  1998年の銀行の不良債権問題、解決のための
  公的資金投入の失敗にある、  とする。
同年3月、橋本龍太郎政権は、問題解決のために30兆円の
  公的資金を準備、21行に1兆8000億円を投入したが、
  その投入額が不良債権の実態に比べて少なすぎた。
。 
都銀各行は公的資金(税)投入による当局からの人事介入を怖れ
  、一律1000億円投入を横並び申請(満額回答)しただけ。
一方で、本当に必要な銀行は業績の悪さを理由に減額された。
3000億円を申請した日債銀は600億円に値切られた。

この失敗が致命的だった。 アジア金融危機と重なって
  銀行の体力を奪い、その年の10月に長銀が、12月には
  日債銀が相次いで破綻、公的管理状態に置かれた。

99年3月に今度は15行に7兆円を越す公的資金が投入された。
巨額な税投入は銀行経営者への責任追及の世論を加速させ、
その年長銀、日債銀の経営者達が粉飾決算疑惑で逮捕された。

   (後に米国政権が、08年のリーマンショックで
    巨額な公的資金を迅速に投入し、銀行救済に走った
      のとは、対照的だった) 
それ以来、銀行はリスクをとらない組織となり、いまだに
  金融仲介機能を回復していない。  従って、
アベノミクスで日銀からのカネを倍増させても効果は上がらない

  というのが、東郷説である。

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ある元頭取の証言(2)
日銀局長から日債銀頭取に就任し、日債銀の粉飾決算疑惑 を問われて逮捕され、13年に及ぶ裁判の末に無罪を勝ち取った、 東郷重興(69)の意見が、      前回記事: ▲ ある元頭取の証言(1):[C-313]、 の内容だが、その意見は説得力がある。 ...続きを見る
変人キャズ
2013/05/15 23:10
バブル獄中記とO君(1)
歴史の真実とは、伝えられ難いものであり、 我々が常識的に承知しているものが 全く事実と逆であることも、良くある話である。  学校で習う歴史学でなく、我々の周辺で 語られる人物像の話でも、同様なことがある。 . 以前に書いた、▲歴史認識(2):[A-13]、に ... ...続きを見る
二人のピアニストに思う
2013/05/26 17:01

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