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zoom RSS (独り言79)「8月13日」

<<   作成日時 : 2005/09/16 03:25   >>

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「8月13日」                        82.8.6

★ まもなく、また終戦記念日が廻って来る。  8月15日の出来事については、多くが語られている。  が、少なくとも私の知る限り、誰も触れてない不思議な事が一つある。  それは、例の終戦の詔勅の玉音放送のあと、ラジオは何を放送したか、である。
 私の記憶では、ラジオは数秒の沈黙の後、一切の解説なしでシューマンの流浪の民の音楽を流した。  これで日本は戦争に敗れたのだ。  我々は祖国を失い、明日は流浪の身なのだ。  連合国が日本にどのような態度で臨んで来るか全くわからないあの時点で、 放送局の誰かが、口に出せぬ不安と悲しみを込めてあの曲を運び放送したのだ、 と私は思っている。
玉音放送直後の音楽のこの選曲ついて、誰も書いてないのは不可解である


★ その2日前、8月13日の早朝、私の居たN市に米軍の戦闘爆撃機が飛来して、 町に機銃掃射を加えたり、 郊外の飛行場などを爆撃した。  人口が10万人に満たぬ地方都市N市が空撃を受けたのは、これが初めてだった。
 敵機が去って、2、3時間経った頃、町にデマが流れた。  飛行場に米軍部隊が降下し、 周辺住民に暴行、殺りくを加えながら市の中心部に向かって進軍を開始した、と。  町中の女、子供は一斉に飛行場と反対側の山中に避難し、 僅かの時間の後に町は空っぽになった。


★ わが家では避難に先だち、 父は私達子供が米軍に出会った時に嬲り殺される前に服用するよう、 全員に青酸カリ入りの小瓶を渡した。
また、家には防毒マスクが一個あった。  父は長男である私に向かい、もし米軍が毒ガスを使うようなことがあったら、 家族にかまわず私はこのマスクを着用して生のび、 家系を断やさぬようにせよ、と厳命した。
私は実際そのような場面になったら家族と一緒に死ぬ心算だったが、 口ではハイと答えた。

飛行場から町まで僅か4キロメートル程の距離しかないのに、緊急時に於ける流言の怖さである


★ ちょうど1年後の昭和21年8月13日にH・G・ウェルズが亡くなった。  彼の偉大さは単なる空想でなく、 科学的予見の確かなSF作品を多く残したことだ。  彼のアイデアで実現していないのは「タイムマシン」と「透明人間」だけで、「月世界最初の人」も「宇宙戦争」もご承知のとおりである。

 彼は第二次大戦を予見し、 日支の衝突による日米の開戦、 ドイツのポーランド侵入による英・仏・露の参戦を、 昭和8年の作品「来るべき世界」に描いた。
そして、この偉大な予言者がタイムマシンによって覗いた人類の未来の姿は、 欲求により堕落した動物のようなものであった




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註記:「私の独り言{前置き[1]}:2005/4/21」に述べた理由で、このシリーズの記事を多数並べているが、これらの中で筆者として最もお読み戴きたいのは、次の2編です。
◎[11]私の独り言{明治生まれ:1979/5/26}[2005/7/6]
◎[9]私の独り言{血税の使い方:1978/4/5}:[2005/07/04]
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変人キャズ
2005/09/16 08:37

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